2023/1/24、無担保コール翌日物レートのチャート解説。

年末に日銀が長期金利を0.5%まで容認する公表をして以来、無担保コール翌日物の金利は一時期急激に上昇にしましたが、金利政策決定会議でマイナス金利政策を維持すると公表後は徐々に上昇率は鈍化しています。
このように無担保コール翌日物の金利は、政府や日銀の動きに連動していることがわかります。
年明けも金利は上がっています。
変動金利に連動する金利の上昇は、利用者にとっては大きな不安材料です。
では、この動きを1年の金利の動向で確認してみましょう。

短期プライムレートが1.475でここ10年以上変動していないのに対して無担保コール翌日物の金利は変動が大きいことがわかります。

この動きは、住宅ローンの変動金利商品の金利の動きと同じで、銀行間で取引に利用されるお金の融通金利が住宅ローンの変動金利と連動していることがわかります。
また、変動の幅はもっとも高い金利でもマイナス金利を超えていないことがわかります。
これは、日銀の金利政策であるマイナス金利を反映していて、無担保コール翌日物の金利が日銀の意向を強く表していると言われます。
2023/1/24の無担保コール翌日物はマイナス金利政策下では高い金利に近づく動きを見せていますが、過去の動きからも高止まりで安定する見込みです。
過去の高止まりの際にも変動金利の上昇はなく、低金利で推移してきたことより、近々の変動金利の引上げはないと推測できます。
確かに今回の日銀の長期金利の引上げの影響はあったことは事実ですが、マイナス金利政策を逸脱するような影響はなく、過去の変動幅で収まる影響であると判断できます。
ただし、昨年後半に話題になった低金利の借換え用の変動金利商品は今回の影響で姿を消し、従来程度の金利に戻ると思われます。
今後は4月に交代する次期総裁の金利政策が焦点になります。
投資家等の長期金利引上げを求める圧は、次回の禁輸政策決定会議(3月)に向けて強まることは予想できます。
0.75%を容認することがあるかもしれませんが、辞める時に無責任な金利引上げを行うとも考えにくく、容認するとすれば次期総裁下で行われると見ています。
一方マイナス金利政策は、日銀の政策ですが日本政府も景気をよくするためにお金の国内流通量は多いことが望ましいと考えています。
そのため、現政権がマイナス金利政策を止めるような総裁を任命するとも考えにくく、経済界も含めて金融引き締め政策は求めていません。
このような環境ではマイナス金利政策の転換は難しいと言えるでしょう。
マイナス金利政策が続く以上、無担保コール翌日物の金利もマイナスの範囲での変動となり、住宅ローン変動金利商品の金利も現在の状況を維持すると見ています。
FJマンション管理士事務所では毎週、クライアント向けに住宅ローン変動金利に連動する無担保コール翌日物の動向をお届けしています。

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