昨年末、日銀の金利引上げ容認の発表を受け、市場は129円台まで円高傾向となりました。
しかし、年が明けるとアメリカ市場の市場への先行き不安が嫌われ、株価は急激に下がり、日本も2023年は下落から始まりました。

円相場は年明け以降、円安基調に戻る動きを見せています。

すでに133.7円(2023/1/611:00)まで円は売られ、黒田ショック以前の価格まで戻す勢いにあります。
2023年1月6日気になる報道
2月値上げ商品は4,283品目
昨年11月、食品を中心に6,699品目の値上がありましたが、この傾向は今年も継続する見込みです。
今月は580品目、来月2月には4,283品目、3月4月だけで2,500品目の値上が予定されています。
円相場は以前(145円前後)に比べれば大幅に円高になったとは言え、円安傾向がさらに強まることも予測さえ、食品を中心とした値上げラッシュはしばらく続く見込みです。
その上、値上げ幅は18%とほぼ2割の値上と言うから驚きです。
昨年も2割を超える値上があったばかり、その上さらに2割近い値上げと言うことは
100円➡120円(2022年値上げ)
120年➡144円(2023年値上げ)
何と4割以上の値上にななります。
賃上げには意欲を見せるものの
昨日、経済団体合同の新年会が開催され大手企業のトップの賃上げに前向きな姿勢が報道されました。
一方、中小企業団体の新年会では経営者が上げたい気持ちはあるが、現実問題として厳しい胸の内を明かしています。
連合も5%を超える賃上げを要求、達成すると意気込んでいます。
多額な内部資金を持つ大手と異なる中小企業は日本全体の7割です。
特に下請け、孫請けと言った会社は親会社の価格転嫁ができない状況の受け皿になっている現状があります。
大手が幾ら賃上げを実行したとしても圧倒的な従業員を占める中小企業の方がそれを実感することができる賃上げを行えるのか厳しい目で見極める必要があります。
大手会社は従業員の給与だけでなく、下請け会社に対する納品価格のアップも含めた経営手腕を発揮することが日本全体の賃上げにつながることを忘れて欲しくありません。
賃上げが社会の話題になる
欧米に比べ賃上げが進まない日本は、国民の勤勉さ倹約により欧米と比較して経済が不景気になっていないとも言われまています。
確かに社会全体として賃上げがここまで話題になったことは社会が大きな転換期にあることを示しているとも言えます。
明るい話題です。
これまで景気を動かすのは企業の設備投資や公共事業投資が原動力でしたが、給与を上げ物を買う消費を促すことで企業の売上を伸ばすことにつなげようとしています。
そのための起爆剤が賃上げです。
ただし、心配は日本の国民性です。
堅実でお金を使うことに慎重な国民性は、国が行う現金支給による景気回復策も一定割合は預貯金額を増やすだけの効果に終わっています。
政府は新NISA制度を導入することで家庭に眠る資金の市場への投資を促していますが、もともと現金を持つ者と持たない者の二極化が進んでしまった現状では、貧困は増々生活が苦しくなり、金持ちはより資産を増やすことを増長するだけなのかもしれません。
今回の賃上げが6%を超えることになったとしても物価高騰を補うだけでは経済を回す力にはならない気がします。
賃上げは翌年も続く、その次も続くと私たち消費者が将来に明るい展望を持てるか?
それが消費行動を促すためには絶対的に必要なことではないでしょうか。
2023年1月6日午前中のニュースで気になった話題